Saturday, September 09, 2006

Joseph Cornell





Joseph Cornell (ジョセフ・コーネル)
1903年アメリカ生まれ、1973年没。

Joseph Cornellの作品は、ジワジワ好きになっていくタイプのものではなく、見た瞬間に好きになることが多いいのではないかと思う。
ボクがいつ頃、Joseph Cornellのことを知り、魅せられたのが確かな記憶があった。
それは、ある雑誌のコラムがきっかけで、その時のコラムは切り抜いて未だに持っていて、折にふれて、見返したりしていたのだけど、それが間違っていたことが数年前に分かった。
まあそれはともかく、しばらく前までは、今のようにGoogleで簡単に情報を得られるような、そんな便利な時代ではなかったので、たまに何かの機会にJoseph Cornellの作品を雑誌などで見ることはあっても、作品集や資料などを探し回ったりはしなかった。

随分年月が流れ、2001年か2002年頃のことだったと思うのだが、書店の洋書コーナーをウロウロしている時に、ふと目に付いたのが、Joseph Cornellの作品が表紙に使われている"A Convergence of Birds"という本で、サブタイトルに"Original Fiction and Poetry Inspired by Joseph Cornell"とあったので、早速手に取りパラパラと捲ってみると、中には葉書よりやや大きめの、Joseph Cornellの作品がプリントされたカードが数ページおきに貼り付けてあり(今数えてみたら27枚ほどあった)、あまりに突然のことだったので、最初は呆然としたのだけど、それを時間をかけて何度も見返した。
そして、このJonathan Safran Foerが編集し、Joyce Carol OatesやRobert Coover、Siri Hustvedtなど22人が参加した美しい本を買うことにし、ふとこの本が置いてあった場所の隣を見てみると、もう一冊、Joseph Cornellの作品を使ったハードカバーの本があったので、そちらも手に取って見てみたのだが、図版が小さく少なめだったので(記憶の中ではこうなのだけど、実際は分からない)、"A Convergence of Birds : Original Fiction and Poetry Inspired by Joseph Cornell"だけをレジに持っていき、購入したのだった。

それから1、2年後、書店で『コーネルの箱 "Dime-Store Alchemy: The Art of Joseph Cornell"』という真っ黒な背表紙の本を新刊コーナーで見かた。チャールズ・シミック(Charles Simic)という見慣れない名前の作家の本。
中身を確かめてみると、あまり大きくはないが、多くの図版(もちろんJoseph Cornellの作品)が、シミックの短い散文の切れ目ごとに挿入されている、美しい仕上がりの本だった。
散文は1頁ないしは2頁しかない短いものが殆ど。短いので、その場でいくつか読んでみたのだが、静かな訳文から、サイレント映画を観ているような気分になった。
柴田元幸による――そう書くのが遅くなったが、この本はは柴田元幸が翻訳している――あとがきを読むと、いきなり映画のエピソードから始まっていたので、他人にはどうでもいいようなシンクロニシティを感じ、思わず苦笑い。それも束の間、映画のエピソードのオチに当たるダリの行動に声を出して笑いそうになった。
これはまずいと思ったので、本をレジへ持っていき、近くのパスタ屋で、あとがきの続きを読み始めた。
チャールズ・シミックという作家が、詩人で、すでにこの本の訳者でもある柴田元幸によって1冊翻訳されていること、この『コーネルの箱』は、詩人などが芸術家について論じるシリーズの中の1冊であることなどを知ったのだ。
このあとがきの後ろの方で柴田元幸は、先の"A Convergence of Birds : Original Fiction and Poetry Inspired by Joseph Cornell"についても少し触れている。
あとがきを読み終わったボクは、あの時、書店の洋書コーナーで手に取ったけど買わなかった方のJoseph Cornellの本は、この『コーネルの箱』だったのではないかと思い返し、パスタを食べながら、あの本を買わなかったことを後悔をしたのだった。

長々とかいたわりに、まったく中身がなくて、書いた自分自身が驚いているのだが、書き換えるの面倒だしどうしよう、と思っているうちに、2日も更新をサボっていた。
この前のエントリが、鳥籠で終わったので、次は絶対に鳥関係で、と思い込んだために、融通の利かないボクの思考はここで足踏みしていたわけだ。
せっかくなので、Joseph Cornellについてもう1つ、どうでもいいようなことを書いて冒頭に繋げてみよう。

ウィリアム・ギブスン (William Gibson)の第二長編『カウント・ゼロ "Count Zero"』にこのJoseph Cornellが、テーマに沿うような形で言及されている場面がいくつか登場する。
このことを知ったのは、実は2chのJoseph Cornellのスレで、これを知ったときはかなり驚き、どれだけか分からないぶりに、『カウント・ゼロ』を引っ張り出し読み返した。
どういう形で言及されているのか、もう少し踏み込んで書こうと思ったのだが、肝心の『カウント・ゼロ』が見当たらない。
よくあることだが、必要な時に必要な本は行方不明になる。

まあ、とにかく、記憶にはなかったとはいえ、Joseph Cornellの名前に初めて触れたのが、『カウント・ゼロ』が判明してめでたしめでたし、っていうこれまた他人にはどうでもいいエピソード、おしまい。

にしても、スプロール三部作時代のギブスンはかっこいい。

Wikipedia
Giorgio De Chirico
ibiblio
Guggenheim Collection
California Institute of the Arts

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